引退ブログ🦁HISAE

2024/02/14 ニュース

引退ブログ🦁HISAE

いつもオール三菱ライオンズを応援して下さりありがとうございます。

2023シーズンをもってライオンズチアリーダーを引退致しましたので、ブログで最後のご挨拶をさせて頂きます。

ライオンズに入ったのは2019年の2月。ちょうど5年前です。

思い返せば、オールドルーキーとして加入し、短く太くやりきる覚悟で飛び込んだXチアの世界。ここまで長く続けるとは思っておらず、実は３年前から毎年、引退を口にしていました。

しかしながら、Xチアとして活動する中で、更にはコロナ禍を経て、チアリーダーとしての自分の在り方も大きく変わったように思います。

フィールド上でのパフォーマンスだけでなく、応援する競技やチームの課題に向き合い、行動に移す"Cheer"の形もあるのだと。

チームでは、選手やファンの皆様との架け橋となれるように、様々な取り組みをさせて頂きました。試合以外の場でもチームを支えて盛り上げたいと、垣根と役割を越えて、時には正面からぶつかったり。頭にも体にも汗をかきながら、日々ライオンズのために動き続けてきました。

また、いち専属チアリーダーの枠を超えて微力ながら、社会人から学生まで幅広く国内のアメフトを広めて応援する活動にも取り組んできました。アメフトを通じて、沢山の素晴らしい仲間と繋がることも出来ました。

そんな事を細々続けていく内に、シーズンが終わる度に、ライオンズの選手やコーチの皆様、更には他チームやアメフトファンの方々、学生さん達からも「まだまだHISAEさんが必要だから続けて下さい」と何度も引き留めて頂いて。

チアリーダー冥利に尽きるとはこのことですね。

ライオンズ、そして日本のアメフトを盛り上げるために、少しでも私に出来る事があるならばと、もう1年、あと1年と奮起して、気付いたら5年もの月日が経っていました。

結局大したことはやれなかったのですが、自分にしか出来ないチアリーダーの在り方を、全力で貫き通したこの5年。そこで得た経験や仲間の存在は本当に大きく、私の人生の糧になっています。

充実していた一方で、大きな怪我を抱えたまま踊り続けたシーズンや、心が折れて続けるのがしんどい時期もありましたし、心無い声に傷ついた経験や長い活動停止の絶望、思い出したくもない辛い記憶も沢山あって。一纏めに「良かった」と締め括れる思い出でもなく。

短いようで、とても長くて濃い5年間でした。

それでも、あれこれと振り返っては涙が止まらないくらい、結局ライオンズとアメフトが大好きで。ライオンズチアリーダーとして生きた日々が、どうしようもなく楽しく、愛おしく思えてならないのです。

そんな私が引退を決断した理由は大きく2つあります。

一番大きな理由は、オール三菱ライオンズの復活を見届けられたこと。

感染症対策でどこよりも長く悔しい制約を強いられ、降格の屈辱を味わってから一年。選手達は約束通り、X1 SUPERに戻ってくれました。

チームの雰囲気、練習の活気、ライオンズらしい試合運び、積み重ねられていく勝利...。やっと本来の良さを取り戻していく日々を見守りながら、強く愛されるライオンズが戻ってきたことが、嬉しくてたまりませんでした。

過去一度も勝てたことのない相手に、力の差を見せつけて勝利を掴んだ昨シーズンの入替戦。

選手達の頼もしいプレー、鳴り止まない声援とバンガーズ。そして勝利に沸く選手や応援席の笑顔を見て、この景色を心に焼き付けて終わりたいと、これをライオンズチアとしての最後の記憶にしたいと、心から思いました。

5年の浮き沈みを全部ひっくるめて、全てが報われたあの光景を、一生忘れることはありません。

これほど幸せな締め括りはないでしょう。

2つ目の理由は、新しいライオンズチアリーダーが見たくなったのです。

長く在籍すると、ありがたいことに「ライオンズチアといえばHISAE」と名前を出して頂く機会も増えました。

3年近くメインのボイスとして試合を盛り上げさせて頂き、煽りやユーモアを盛り込んだ異色の応援を、Xリーグ随一、ライオンズ名物！と褒めて頂くようにもなりました。

パフォーマンスはもちろん、チームの在り方にも強くこだわり、チアの皆には私の意見やわがままを沢山聞き入れて貰いました。

私がライオンズチアとして年々成熟し、色を強めていくと同時に、個性溢れる素敵なメンバーもどんどん増えてきました。

それぞれなりの速度でも、新しく魅力を開花させ、頼もしくチームを引っ張り、日に日に輝きを増す皆を見て、「きっと新しいらいおんちゃんの魅力を創り出してくれるだろう」と感じることが多くなりました。

一緒に創っていく楽しさを、新たな可能性の期待が上回る瞬間が積み重なって、「ライオンズが大好きだからこそ引退しよう」と、退く決断ができたのです。

突き詰めたらまだまだやれることは沢山あると思いますが、

ライオンズの新しい可能性を前に、自分の役目がようやく終わったような、寂しくも清々しい気持ちでいっぱいです。

5年続けた今でも、
私は特別ダンスが上手いわけでもなく

容姿やスタイルが良いわけでもなく

身体能力が飛び抜けて高いわけでもなく。
突出したスキルや誇れる長所は何一つない、ごく平凡なチアリーダーです。

ただ、

『アメフトへの情熱』と『オール三菱ライオンズへの愛』

これだけは後にも先にも誰にも負けないと、そしてやりきったと、胸を張って言えます。

競技を含めると計13年間、人生の半分近くを費やしたチアは、私の生き甲斐と生き方そのものでした。

そんな中で、また踊りたい・チアがしたいだけではなく、「”このチームで”チアがしたい！」「”このチームだからこそ”応援したい！」と思えるライオンズに巡り合い、溢れる情熱の全てを注ぎきることが出来たこと。チアリーダーとしてこの上なく幸運で、幸せな人生だったと思います。

もう現役としてフィールドに立つことはありませんが、大好きなライオンズの仲間達、そしてライオンズを応援して下さる皆様の心の片隅に、

“誰よりもオール三菱ライオンズを
　　愛したチアリーダーが居た”

と刻んで頂けたら、これ以上幸せなことはありません。

最後になりますが、お世話になった皆様それぞれに御礼を伝えさせて下さい。
　

ライオンズファミリーの皆様

どんな時もライオンズとらいおんちゃんを温かく見守り、応援して下さり本当にありがとうございます。皆様に楽しんで頂きたい、ライオンズをもっと好きになって貰いたい、という想いを原動力に、毎試合ボイスやパフォーマンスにこだわって、声が枯れても足が折れてもフィールドに立ち、応援し続けることが出来ました。愛に溢れたライオンズの応援席が大好きでした。皆様と共に闘えたことを、光栄に思います。

ライオンズチアリーダーの皆様

何の取り柄もない私を、らいおんちゃんの一員にして下さり、本当にありがとうございました。

支えて下さった先輩方

どんな時も現役を支え、叱咤激励して下さった先輩方の愛があったからこそ、踏ん張ることが出来ました。新しく創ることと同じくらい、受け継ぐことも大切と思い、頂いた愛情や見てきた姿を伝え続けてきました。私は先輩方が大切に培ってきたライオンズチアらしさを守ることが出来ていたでしょうか。皆様にとって少しでも誇れる”らいおんちゃん”になれていたら嬉しいです。

ついてきてくれた後輩達

厳しい先輩だったと思いますが笑、言葉以上に行動で、優しさだけではない愛情を示してきたのは、どの代の後輩達も本当に可愛くて大切だったから。良い時も悪い時も皆の安心と信頼の源でありたいと、”ひささんがいるから大丈夫”というチームの最後の砦でありたいと思い、背中を見せてきたつもりです。チアを続ける人も、違う道に進んだ人も、これから皆がより素敵に輝く姿を楽しみにしています。

大好きな同期のみんな

どんな時でも私が私らしくいられたのは、4人の大切な同期のおかげです。年齢も性格も考え方もばらばらなのに、誰といても自然体で笑いが絶えず、毎日が本当に楽しくて。同期の存在そのものが私の宝物で、皆と出会えたことは間違いなく、ライオンズに入って嬉しかったことのTOP3に入ります。どんな時でも、結局ライオンズのことを熱く語り合ってしまう、心から信頼出来る戦友でもありました。これからも、いつか全員が引退した後も、私は皆の一番の味方でいます。

オール三菱ライオンズの皆様

5年間本当にお世話になりました。“仕事も遊びもフットボールも一流”のライオンズに憧れて約10年。一員として間近で、チームの課題や、良くも悪くも変化していく姿を見届けても尚、私にとってライオンズはどこよりも格好良くて大好きなチームです。皆様が誇れるチアリーダーになりたくて、他でもない皆様に喜んで貰うことが一番嬉しくて、がむしゃらに頑張ることが出来ました。人も時代も、変わってしまったと感じることも多いかもしれませんが、選手やコーチ、スタッフの素晴らしさ、そして魅力...今も昔も変わらないライオンズの良さは必ず受け継がれ、応援して下さる方々に伝わっていると感じています。強豪犇めくX1 SUPERでも、ライオンズならきっと大丈夫だと信じています。現役を離れても、一番のファンの気持ちで共に闘い、応援し続けます。